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グローバルに展開する法律事務所にAI翻訳が必須な理由

外国にクライアントを抱え、異なる文化的背景を持つ従業員が働く法律事務所では、言語の壁や外国の法律、文化的なニュアンスの違いなどに対処しなければなりません。そのような中、法務チームはAI翻訳技術をワークフローに取り入れ、法務関連の翻訳効率アップと多言語でのコミュニケーションの促進、生産性の向上を目指しています。 自然言語処理(natural language processing: NLP)や機械学習(machine learning: ML)のアルゴリズムについて研究が大きく進み、AI翻訳技術のレベルは一段と高まっています。DeepL翻訳がその好例です。文脈を汲み取って正確かつ滑らかな訳文を出力するDeepL翻訳は、法務分野をはじめ、世界各地で好んで採用されています。 法務分野でのAI翻訳の採用は、デジタルトランスフォーメーションの大きな流れの一部だと言えるでしょう。Gartnerの調査では、NLPとMLの技術を活用することで、2024年までに企業の法務部門で扱う主な企業間取引が半減し、2025年までに法務関連の技術に対する支出が3倍に増えると予想しています。AIの活用により弁護士の仕事の最大90%がなくなることを考えれば、この3倍という数字にも納得がいきます。 今回のブログでは、法務チームで言語の壁を取り払い、より良い法務サービスを提供し、ビジネスを成功させるために、翻訳業界を牽引するAI翻訳ツール群を備えたDeepL Proをどのように活用できるかをご紹介します。 法務関連の大量の文書を素早く、精度よく翻訳 法的に拘束力のないテキストを手軽に翻訳したい時、DeepL Proを使えばスピーディかつ低コストで高精度に訳せます。DeepL翻訳のニューラルネットワークのトレーニングには、欧州連合(EU)の法関連の公文書など、翻訳済みのテキストを多数使用しています。そのため、複雑かつニュアンスに富むテキストも正確に翻訳できます。

法律関連の文書が4つ、横並びに描かれたイラスト。左から右へだんだんサイズが大きくなっている。いずれも特定の国や地域に限定されない一般的な法律関連の文書を表しており、抽象的かつ判別できない内容が表示されている。

またDeepL Proでは、文書ファイルの丸ごと翻訳の機能を使って、PDF、Word、PowerPointの形式のファイルを、元のフォーマットや画像、書式などを保ったまま翻訳できます。法務関連のテキストを効率良く翻訳しなければならない法律事務所や弁護士の方々にとって、DeepLは理想的な選択肢と言えるでしょう。 データプライバシー関連の法律を遵守 法律業界ではクライアントの機密情報を守り、プライバシーに配慮してデータを扱わなければなりません。DeepLでは最新のセキュリティ対策を講じており、不正なアクセスを受けないようにデータを暗号化し、翻訳完了後にすべてのテキストを削除しています。 DeepLは、GDPR(EU一般データ保護規則)などの厳しい規制に対応しています。またビジネス用途での利用者に対して、データの取り扱いに関する契約を個別に締結するなど、安全かつ機密性を保てる翻訳サービスを提供しています。法学修士とプライバシーマネジメント認証、CIPP/E認証を持ち、eBay社でアソシエイト弁護士ならびに個人情報保護統括責任者を務めるDr.Anna Zeiteは、法律事務所や弁護士が技術プロバイダに求めるべきデータ保護の水準について以下のように述べています。

“AIを使ったコミュニケーション技術がありますが、数千人を雇用し数多くのユーザーにサービスを提供するグローバル企業がこれらの技術を採用するにあたり、データ保護が大きな問題となります。膨大な量の個人データの収集と処理にAI搭載のシステムがこれまで以上に使われる中、利用者のプライバシーが保護されるように、AI技術のプロバイダは適切な措置を取らねばなりません。”

多言語で対応が必要なクライアントにサービスを提供するには

国際的な人事異動が増え、各国内の多様性が高まる中、弁護士はこれまで以上に多言語でクライアントに対応しなければならず、言語の壁に直面する場面も増えてくることでしょう。アメリカ合衆国では、言語アクセスに関わる問題に直面した場合に弁護士がどのように対応すべきかについて、米国法曹協会(American Bar Association: ABA)が指針を示しています。指針では、弁護士が職務を果たし、クライアントが十分な情報を得た上で意思決定ができるように、通訳をつけるか技術的な支援を行うことを推奨しており、 クライアントが言語アクセスに関わる問題に直面した場合、弁護士は通訳をつけるか技術的な支援を行うかを決定しなければならないと述べられています。 また、「支援技術や翻訳技術が推奨されるということは、法務分野でこれら技術の影響力が増大していることも示しており、弁護士は関連技術への理解を深める義務がある」ともしています。 ウェブ上の翻訳ツールやアプリ、ブラウザ拡張機能やAPIでスピーディに正確な訳文を出力するDeepL Proを使えば、弁護士とクライアントの間にある言語の溝を効果的に埋められます。Microsoft Word、Outlook、Google Docsなどのアプリケーションと連携できる翻訳ツールでシームレスなコミュニケーションが可能となり、多言語で対応が必要なクライアントにトップレベルのサービスを提供できるようになります。 法律用語の訳し方を統一 独自の法律用語のデータベースを作成して管理できるDeepLの用語集は、法務チームにぴったりの画期的な機能です。特定の語句の訳し方を指定し、一貫して訳文に反映させられます。

法律関連の3つの文書を背景に、複数の言語がリスト表示されたAI翻訳のドロップダウンメニューが描かれたイラスト。

さらに、用語集は同僚やチーム、または全社員と共有できます。用語集を共有すれば、プロジェクトの規模の大小に関わらず法務関連のテキストを高水準で翻訳して、誤訳や見落としが原因で生じる問題を事前に防げます。 国際法に係る調査を簡素化 国際法は複雑です。複数の法制度や文化を扱っており、国際的な問題が生じる度にこれに対応すべく、常に変更が加えられています。国際法を効果的に適用するには、調査を継続的に行い、最新情報を得続けなければなりません。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの法学修士とCIPP/E認証を持ち、Taylor Wessing社のパートナーであるDr.Axel Freiherr von dem Busscheは、AI翻訳が大いに役立つと考えています。

“競争力を維持しながら効率的に法務関連の業務を行うために、AIやその他の技術を駆使したツールを使うことがますます重要になっています。こういったツールは、法務関連の調査や文書の検討、契約書の分析や翻訳といった弁護士の業務をアシストしてくれ、弁護士はより複雑かつ戦略的な業務に集中できるようになります。”

DeepL Proには文書ファイルの丸ごと翻訳や用語集などの機能が備わっており、国際法の調査効率アップや法務関連のテキストのスピーディかつ正確な翻訳が見込めます。DeepL Proを使うことで、時間と手間のかかる手作業での翻訳が減り、より戦略的な仕事に集中できます。 終わりに AI翻訳技術により、法務分野の業務が変わりつつあります。世界各地にクライアントを抱え、異なる文化的背景を持つ同僚との協業が必要な法律事務所にとって、言語の壁や文化の違いを乗り越えられる可能性がこれまで以上に高まっています。今、AI翻訳技術を取り入れるなら、最良の法的サービスをクライアントに提供でき、デジタル変革の受け入れに躊躇する競合他社を尻目に、業界のリーダーとしての地位を確立できることでしょう。 法律事務所でDeepL Proを活用してグローバルに事業を展開するための方法と、グローバルなコミュニケーションにAIを採用する機会とリスクについて、eBay社とTaylor Wessing社の法律専門家が2023年5月8日に講演します。Data Privacy and AI: Scaling Your Business Safely in the Global Market(データプライバシーとAI:グローバル市場で安全にビジネスを拡大するために)と題してウェビナーを開催しますので、ぜひご参加ください。