言語AIのグローバル市場を牽引するDeepLは、2024年の「Forbes AI 50」に選出されました。今年の選定では、組織と消費者双方の生産性向上に貢献している企業に注目が集まりました。世界中の企業が最新のAI技術を急速に取り入れ事業運営の強化と成長の拡大に取り組む中、DeepLは10万社を超える企業からグローバルなコミュニケーションに欠かせないパートナーとして信頼され、AI業界における地位を確固たるものにしてきました。
毎年発表される「Forbes AI 50」リストは、AIの現状を示す指標と見られています。AIのかつてない成長は、国際的な企業のコストを大幅に削減すると同時に、事業の生産性に大きな変革をもたらしています。言語AIを搭載したDeepLの製品も例外ではありません。DeepLの導入によって企業は複数の言語や地域にわたって正確なコミュニケーションを図れるようになり、市場参入でこれまで直面してきた言語障壁を下げられるようになります。成熟したグローバル企業も高精度なAI翻訳を活用することで、市場での地位を固め、顧客ベースを拡大し、ブランド認知とロイヤルティをさらに強化できるようになります。
2023年に「Forbes Cloud 100」リストに選出されたDeepLは、その後もAI技術の限界を押し広げてきました。今年の「Forbes AI 50」への選出は、DeepLの基礎を支える成長軌道と、AI分野のパイオニアとして切り開いてきた革新的な道のりを後押しすることになるでしょう。DeepLは、高品質なデータを使ったAIモデルのトレーニングに加え、人間の編集者によるキュレーションを取り入れ、データの品質向上に取り組んでいます。なお当社製品には世界で34番目に速いスーパーコンピュータDeepL Mercuryを使用しています。DeepLの独自の開発アプローチは、大手IT企業の製品をしのぐ高精度の翻訳を実現するために、世界トップクラスの研究者やエンジニア、および一流の言語スペシャリストの専門知識を集約しています。
そして、セキュリティ対策に関して、DeepLから嬉しいお知らせです。この度DeepLは、SOC 2 Type 2レポートという、信頼性とセキュリティに関する新たな認証を取得しました。徹底した監査手順を伴うこの報告書は情報システムに関する安全性を証明するものとなります。セキュリティを重視する組織は、ツールやサービスプロバイダの選定の際にこの報告書を求めることが多いでしょう。
以下では、SOC 2 Type 2 レポートとは何か、なぜこのレポートが重要なのか、そしてどうしたらDeepLのレポートにアクセスできるか説明します。
SOC 2 Type 2レポートとは何か?
システムおよび組織管理(Service and Organization Controls:SOC)2 Type 2レポートは、顧客情報に対する適正な内部統制を定義するために、トラストサービス基準(TSC)に従って米国公認会計士協会(AICPA)が作成したものです。
機密性:機密性は、機密データや情報を扱う組織に欠かせません。DeepLにとっては当社のシステムおよびデータの機密性を保護するための管理の導入を意味します。たとえば、SOC 2 Type 2の監査では、当社がDeepL Proの翻訳データを一切保存しておらず、実質的にユーザーのデーターに対する完全な機密性が維持されていることが検証されました。
DeepLの情報セキュリティ責任者であるMaximilian Ehrlichは、重要な点として「SOC 2 Type 2レポートの評価内容は各組織ごとに異なり、したがって、監査の対象である組織が、事業目的、リスク、およびトラストサービス基準の遵守を念頭に設計した組織固有の管理体制がレポートに反映されている」ことを挙げています。
SOC 2 Type 2レポートは顧客データの管理方法に関する重要情報となるため、レポートは外部の監査法人によって発行されなければなりません。企業または組織が上記の5つのトラストサービス基準をどれだけ遵守しているか評価するのは監査法人の役目です。
SOC 2 タイプ 2レポートとタイプ 1の違い
ここまで読んで、SOC 2 Type 2レポートがあるならType 1もあるはずだと思われた方も多いでしょう。SOC2レポートにはType 1も存在し、両者の間には重要な違いがあります。
Type 1とType 2レポートの主な違いは、Type 1が企業の管理体制の存在を評価したレポートであるのに対し、Type 2レポートでは、Type 1で示された管理体制に対する独立監査法人による実際のチェックが義務付けられている点です。
DeepLはRegina Corso Consultingの協力を得て、米国、フランス、ドイツおよび日本で翻訳とローカライゼーションに携わるマーケティング担当者を対象に調査を実施しました。この調査結果は、当社のレポート『ローカライゼーションと翻訳の状況 2023/2024 現状、課題、そして今後の展望について』にまとめられています。
アラビア語には多くの方言がありますが、フスハー(اللغة العربية الفصحى)と呼ばれる現代標準アラビア語(MSA)が公式な書き言葉として、政府、企業などの組織、学術界や文学界、印刷物を含むマスメディア、法律業界などで使用されています。また、DeepLにとってはアラビア語は初めて右から左に読み書きする言語です。そのため、今回の追加は当社の翻訳ツール開発において、重要な技術的成果であると考えます。
昨今、DeepLはRegina Corso Consultingと共同で調査を実施しました。当調査は、フランス、ドイツ、日本、米国の企業で翻訳とローカライゼーションに携わるマーケティング担当者を対象に行われ、この調査結果をもとに、DeepLはレポート『ローカライゼーションと翻訳の状況 2023/2024 現状、課題、そして今後の展望について』を作成しました。